暗渠管

水はけバスターズ

暗渠管(あんきょかん)とは?

 

暗渠管は、地下を流れる水路の一種であり、土壌の適切な水はけと地下水位の管理に不可欠な役割を果たします。

この記事では、暗渠管の用途、そのメリット、歴史についてご紹介します。

 

 

目次

     

     

     

    暗渠とは? 暗渠管(暗渠排水管)とは?

     

    暗渠とは?

    暗渠とは、地下に埋設された水路のことであり、地下に隠れた排水路として地下水を効率的に排除します。

    農地や都市部の排水システムにおいて不可欠な存在である排水管(パイプ)は、暗渠管(暗渠排水管)として設置され、効果的な排水を実現します。

     

    暗渠排水の重要性

    暗渠管は、地下水路の一種であり、土壌の適切な水はけと地下水位の管理を目的とした排水パイプです。
    過剰な地下水が引き起こす浸水を防ぎ、農地では作物の健全な成長を支えます。さらに、都市部では建物や道路の基礎を守り、水害を予防する役割を果たします。

     

     

     

    暗渠排水の歴史

     

    暗渠排水の技術は古く、多くの施設跡地で発見されています。

     

    西暦600年代

    • 四天王寺(大阪)廃瓦を敷き詰めた排水溝
    • 太宰府水城(福岡)堤防底部の敷き詰められたソダ(木の枝)暗渠

     

    西暦1800年代

    • 江戸城外堀(東京)石垣の下に竹を束ねた排水施設

     

    古人は、溝を掘って竹やソダの束を埋め込み、水を集めて排水していました。かつての日本人の仕事力、知恵には驚かされます。

     

    暗渠排水管の発明

    その後、冨田甚平(熊本県菊池郡砦村)が、明治17年に「留井戸工法」、明治36年に「水閘(すいこう)土管」を発明したことで、土管を使った暗渠排水が行われるようになりました。

     

    1951年頃から硬質塩化ビニル管の製造がはじまり、さまざまな形状の暗渠排水管が開発されていきました。

    こうした歴史の中で、今日に至るまで暗渠技術は継承されています。

     

    関連記事:「暗渠排水の世界史」

     

     

    なぜ水はけを改善する必要があるの?メリットの紹介

     

    水はけが悪い土は、集中豪雨などの異常気象で洪水などの水害に繋がるリスクがあります。

    暗渠排水で水はけを改善することは、豊かな生活を送るためだけでなく、洪水や水害からくらしを守るためにも必要なのです。

     

    水はけ改善のメリット

    • 地下水位の管理

    地下水位を低下させ、水捌けの良い快適な環境を作り出します。これにより、冷湿害の影響を軽減し、作物の育成を安定させます。

     

    • 環境保護

    土壌浸食を防ぎ、地下水や近隣水域への汚染流出を最小限に抑えることができます。

     

    • 災害リスクの軽減

    地下水による地盤内の水圧(間隙水圧)を低下させ、地すべりを防ぎます。また、土のせん断強さを向上させ、斜面を安定化させることで、災害リスクを軽減します。

     

    • 土壌健康の向上

    土壌の水はけを良くし、根圏の通気性を改善します。これにより、植物の健康と生育を促進します。

     

    • 作物の生育と品質向上

    土壌の通気性が増し、植物の生育が旺盛となり、品質が改善されます。

     

    • 農業機械の作業効率向上

    土壌が適切に乾燥していることで、農業機械が土壌を破壊することなくスムーズに動作し、作業の効率が向上します。

     

     

     

    暗渠はどうやって構築するの?

    暗渠の構築は、まず畑や対象地域の地面に溝を掘ることから始まります。

    この溝の底部に、水を効率よく排水するための排水管を設置します。水がスムーズに通り抜けるために、排水管の周りを砂利で覆います。最後に、上から再び土で覆って埋め戻します。

     

    暗渠管の設置にあたっては、耐久性や施工性、そして環境への影響を考慮した材料選びが重要です。耐腐食性が高く、長期間にわたり安定した性能を維持できる材料が推奨されます。

     

     

     

    暗渠管はどこで使う?用途先など

    暗渠管は、庭、畑、田んぼ、公園、学校グラウンドなどで使用されます。そのほかに、大規模造成工事・災害復旧工事まで幅広く使用されています。

     

    暗渠管の主な用途

    • 農業における土壌管理

    過剰な地下水や雨水を効率的に排水し、土壌の過湿を防ぎます。これにより、農作物の根腐れを防ぎ、生育環境を最適化し、収穫量の向上に寄与します。

     

    • 都市部の排水管理

    都市化による不透水面の増加は、地表の水の流れを変化させ、洪水のリスクを高めます。暗渠管は、これらの過剰な水を地下へと効率的に導き、洪水防止に貢献します。

     

    • 地下水位の調整

    地下水位が高い地域では、建物の基礎や地下構造物への水害を防ぐために、暗渠管を使用して適切な水位を維持します。

     

    ▼主な用途先

    • グラウンド
    • 公園
    • 造成
    • 湿潤地改良
    • 法面排水
    • 地すべり対策
    • 天日乾燥床
    • 道路、鉄道などの路盤 など

     

     

    ▼東京駅「丸の内駅前広場」には、弊社暗渠管「ミツバ・ドレン」が使用されています。

     

     

     

     さまざまな形状の暗渠管

    暗渠管といっても、形状はさまざまです。

    集束暗渠管「ミツバ・ドレン」は、日本人の知恵である竹束・そだ束をヒントに開発された暗渠管で、集排水能力、耐圧性が高いため、土中環境の改善に最適です。

     

    ▼写真は左から、網状管、集束管(ミツバ・ドレン)、有孔管、不織布管

     

    以下の動画では、上記4種類を含む暗渠管の主要5種類について、性能を比較検証しています。

    特に集束管(ミツバ・ドレン)の優れた点を、排水性能や耐水性を検証した実験結果を基に詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

     

    ▼「最強の暗渠管」動画

     

     

     まとめ

    今回は暗渠管やその歴史についてご紹介しました。

     

    一般的な暗渠管は経年で根詰まりを起こし、排水性能を維持できません。

    しかし、集束暗渠管「ミツバ・ドレン」は根詰まりしない構造で、あらゆる条件下で性能を維持することができます。

     

    ▼ミツバ・ドレンは下記サイトより、1本〜ご購入いただけます。

    ニホン・ドレン販売サイト

     

    ▼カタログDLはこちら